Be a Nephrologist? 腎臓内科医になりませんか?
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新専門医制度について(※外部サイト)
コンセプト
私達は、大学生から専門医、大学院生まで一貫した教育システムを確立しており、腎臓病学の重要性と魅力、研究の面白さを若い世代に伝えることで、腎臓病学の発展に貢献できる腎臓内科医の育成を目指しています。
腎臓内科先輩医師から学生・研修医のみなさまへのメッセージ
近年、慢性腎臓病や腎臓再生など腎臓領域への注目が集まっていますが、学生さんや初期研修医の先生方にとって、腎臓内科はまだまだなじみの薄い領域かもしれません。しかし、腎臓内科は高齢化社会の中でますますニーズが増えており、腎臓内科医の増加が強く求められている状況です。当科にも若手医師がたくさん集い、楽しく元気に活躍しています。そこで、先生方に「腎臓内科医としてのキャリアパス」のイメージを持っていただくため、先輩として、若手を中心とした当科医師のメッセージをご紹介いたします。学生さんや研修医の先生方の参考になれば幸いです。私たちと一緒に腎臓内科医として活躍してみませんか?
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◇教育を重要視し、多様性を尊重する環境
私は臨床、研究、社会医学が密接に関わり合っている点に魅力を感じ、腎臓内科を専攻することに決めました。市中病院での初期研修ではプライマリケア能力を徹底して鍛えられた一方で、各症例を深く洞察する余裕がなかった点が心残りでした。そこで専門研修ではできる限りアカデミックな環境に身を置こうと考え、当科で研修することを決意しました。当科での研修では病棟、外来、ICU、他科コンサルト含め多種多様な症例を経験できます。大学病院特有の希少疾患や多領域にわたる複雑な症例も担当できて非常に刺激的です。カンファレンスでは最新の知見を基にした知的好奇心をくすぐられる議論がなされ、経験豊富な指導医の先生方から様々なフィードバックを受けられます。市中病院と比し教育が重要視されている点が大学病院の魅力のひとつでしょう。また、日本のみならず世界中から各領域のエキスパートの先生方を招いた教育講演も頻繁に開催され、新たな視野を得られます。狭い世界に囚われることなく、多様性を尊重し新たな価値観を取り入れようとする気風こそ、当科の最大の魅力であると感じています。当科の研修環境は腎臓内科領域を修めるにおいて理想的であると考えます。少しでも当科に興味を持たれた方は気軽に見学にいらしてください。皆様とともに働けますことを心より祈念しております。
医師3年目、後期専修医
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◇フィードバックを受けられやすい環境
私は他府県の大学を卒業し、京大病院で2年間初期研修をして、3年目になる現在も同病院で後期研修をしております。大学病院は診療科が細分化されており、医師の数も多いことから、様々な経験や考えを聞けて、またすぐにフィードバックを受けられるという点で、有意義な2年間を過ごせました。また、時には励まし合い、時には刺激を受けられる多くの同期と出会えたことも、自分にとってかけがえのないものとなりました。元々私は、患者さんと長くゆっくり向き合っていける慢性疾患をみたいと思っていました。1年目の秋に腎臓内科をローテートした際、慢性腎臓病の方に、腎生検を含めた腎機能悪化や蛋白尿、血尿の原因検索、患者教育、薬剤調整、透析など、多面的な診療を行っているところを見て、自分もそれに関わりたいと思いました。また、腎臓内科には家庭と仕事を両立されている女性医師も多く、自分の将来を考える上でも働きやすいと感じました。現在、後期研修医として慢性疾患だけでなくICUの患者さんを含め様々な病態を見る機会があり、日々勉強に励んでおります。少しでも患者さんに貢献できるよう精進していきたいと思います。
医師3年目、後期専修医
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◇腎臓内科医として働く醍醐味
腎臓の魅力として組織の多様性が挙げられます。2回生で組織学を学ぶ際、多数の組織をスケッチしますが、多種類の細胞が組織立ってネフロンを形成しているところにまず興味を抱きました。この魅力は実臨床にも活かされます。5回生の腎臓内科の学生実習で上級医と組織を見る機会がありました。学生の教科書では病名別に典型的な腎組織を提示されるのみですが、そこでは語りつくせぬ腎病理の深さを教えていただきました。腎組織は病名のみならず、患者さんのそれまでの生活環境・病気の進行度・組織で初めて分かる全身の疾患の存在など多数の情報を有します。この魅力は医師3年目から腎臓内科を専攻してから徐々に分かってきたことで、腎臓内科医が専門医として働く醍醐味のひとつだと思います。
腎臓は多数の機能をもちます。水・電解質調整、酸塩基平衡、内分泌代謝など体にとって重要な臓器です。そういったバランスを崩した患者さんの体調を補正していくのも腎臓内科医の仕事です。この作業は腎臓のみならず患者さんの全身の状態を知っておくことを必要とします。このことから考えても全身を診られる医師になるという皆さんのニーズに腎臓内科医は応えるのではないかと思います。
私は5年間臨床を行い、6年目に大学院生になりました。腎臓は奥深く、未だ底は見えません。まだまだ不明な点・問題点が残っている腎臓という臓器を知るため今後も励んでいきたいと思います。
医師6年目、大学院生
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◇腎臓だけではない、全身を対象とする腎臓内科学
三回生の時、少人数制のグループ授業で柳田先生に出会い柳田研の門戸を叩きました。テニス三昧だった私にとって、まさに研究室は刺激的な場所でした。もともと腎臓は他臓器よりも複雑な印象があり苦手意識がありましたが、研究のおかげで愛着が持てるようになりました。患者さんと長くお付き合いができる科で仕事をしたかったことや、全身が診られる医師になりたいと思い、腎臓内科に入局することを六回生の最後に決めました。そのため研修医の間はむしろ腎臓内科以外の内科を積極的に回りました。実際に患者さんを診てから大学院に戻ろうと決めていたので、後期研修はあえて一旦大学を離れ市中病院で働きました。腎臓に限らず、自分で診られる限り内科疾患は診てきました。救急、地域医療、DMATにも積極的に参加しました。腎臓内科医として働いていると患者さんにしばしば「腎臓は治らないんですか。」と訊かれます。その疑問に答え得るには研究することが必要と思い、後期研修三年を修了後大学院に戻りました。快く送り出してくれた患者さんのためにも真摯に研究に勤しみたいと思います。
医師6年目、大学院生
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◇腎臓内科医としての、多様なキャリアの選択肢
私は、急性期も慢性期も診られる専門性が高いことから、腎臓内科に興味を持ちました。研修医の時に、学会発表や論文作成の指導を腎臓内科の先生方にしていただいたことも刺激になりました。市中病院で3年間後期研修をした後に大学院に進学しました。研究に関しては全くの素人で、臨床と平行していた時期もあって入学当初はとても大変でした。また入学の前後に2人の子どもを産み、研究しながらの妊娠・育児は常に時間との戦いでした。しかし理解ある指導医・研究グループの先生方の助けがあって、研究成果をまとめ、学位を取得できました。現在は、大学病院のキャリア支援医制度を利用しています。これは、育児や介護による時間制約がある医師のための制度です。もっと仕事をしたいと思う日もあれば、もっと子ども達にいろんなことをしてやりたいと思う日もあって、いつまでたっても仕事と育児の両立に悩みと苦労は尽きませんが、それ以上に、充実や喜びがあるのも確かです。学生・研修医の皆さんには、結婚も出産も遠い未来に思えるかもしれませんが、いつか直面したときに、多様な選択肢が用意されている腎臓内科はお勧めです。
医師11年目、キャリアパス支援医
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当科専修医の一週間の一例
学生、研修医のみなさまに、腎臓内科研修の具体的イメージを持っていただくために、実際に専修医として働く当科若手医師の一週間を提示いたします。一例としてご参考いただければ幸いです。
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
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午前 | 腎生検![]() ◇腎生検![]() 指導医の先生と二人で行い、エコー下で穿刺針を操作します。内科的に鑑別診断を検討し、最終的に病理組織を見て答え合わせができるのが腎臓内科の強みです。 X |
腹膜透析外来![]() ◇腹膜透析外来![]() 腎代替療法は血液透析が多いですが、当院では腎移植・腹膜透析も含め全てを経験できます。腹膜透析患者さんの透析メニューの調整や出口部診察を毎月行い、感染があれば腹膜炎の治療なども行います。 X |
血液透析当番![]() ◇血液透析当番![]() 当科患者さんだけでなく、京大病院に入院する多くの他科血液透析患者さんのシャント穿刺・透析管理を行います。他科の様々な原疾患に応じた透析処方を行う経験を身につけることで、どの病院の透析管理も自信を持って行えるようになります。 X |
透析カンファ 抄読会 ![]() ◇抄読会![]() X |
1st call当番![]() ◇1st call当番![]() 1st call当番は、入院患者さんに生じたAKIや電解質異常などに関する、各科からの電話コンサルトに最初に対応する重要な業務です。様々の背景を有した患者さんに生じた問題に対し、原因究明や適切な対処を行うのは大変ですが、上級医にいつでも相談できる環境のため安心です。そのような経験は非常に良いトレーニングですし、各科からのヘルプに応えられるのはとてもやりがいがあります。 X |
午後 | 病棟カンファ![]() ◇病棟カンファ![]() X |
シャント手術![]() ◇シャント手術![]() X |
病棟検査 文献検索 ![]() ◇病棟検査・文献検索![]() 一週間の中には、カンファや当番がない比較的フリーの日も設定されており、担当患者さんの腎エコーを行ったり、日々の疑問に対する文献検索や同僚との議論をじっくり行ったりすることができます。このような自己研鑽する時間も臨床医にとっては重要な時間です。 X |
病理カンファ![]() ◇病理カンファ![]() X |
1st call当番![]() ◇1st call当番![]() 1st call当番は、入院患者さんに生じたAKIや電解質異常などに関する、各科からの電話コンサルトに最初に対応する重要な業務です。様々の背景を有した患者さんに生じた問題に対し、原因究明や適切な対処を行うのは大変ですが、上級医にいつでも相談できる環境のため安心です。そのような経験は非常に良いトレーニングですし、各科からのヘルプに応えられるのはとてもやりがいがあります。 X |
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月曜日 | 腎生検![]() ◇腎生検![]() 指導医の先生と二人で行い、エコー下で穿刺針を操作します。内科的に鑑別診断を検討し、最終的に病理組織を見て答え合わせができるのが腎臓内科の強みです。 X |
病棟カンファ![]() ◇病棟カンファ![]() X |
火曜日 | 腹膜透析外来![]() ◇腹膜透析外来![]() 腎代替療法は血液透析が多いですが、当院では腎移植・腹膜透析も含め全てを経験できます。腹膜透析患者さんの透析メニューの調整や出口部診察を毎月行い、感染があれば腹膜炎の治療なども行います。 X |
シャント手術![]() ◇シャント手術![]() 当院では腎臓内科がシャント手術を行います。3年目から手術の前立ちを務め、手厚い指導を受けることで、早くからシャント手術の技術を身につけることが出来ます。 X |
水曜日 | 血液透析当番![]() ◇血液透析当番![]() 当科患者さんだけでなく、京大病院に入院する多くの他科血液透析患者さんのシャント穿刺・透析管理を行います。他科の様々な原疾患に応じた透析処方を行う経験を身につけることで、どの病院の透析管理も自信を持って行えるようになります。 X |
病棟検査 文献検索 ![]() ◇病棟検査・文献検索![]() 一週間の中には、カンファや当番がない比較的フリーの日も設定されており、担当患者さんの腎エコーを行ったり、日々の疑問に対する文献検索や同僚との議論をじっくり行ったりすることができます。このような自己研鑽する時間も臨床医にとっては重要な時間です。 X |
木曜日 | 透析カンファ 抄読会 ![]() ◇抄読会![]() X |
病理カンファ![]() ◇病理カンファ![]() X |
金曜日 | 1st call当番![]() ◇1st call当番![]() 1st call当番は、入院患者さんに生じたAKIや電解質異常などに関する、各科からの電話コンサルトに最初に対応する重要な業務です。様々の背景を有した患者さんに生じた問題に対し、原因究明や適切な対処を行うのは大変ですが、上級医にいつでも相談できる環境のため安心です。そのような経験は非常に良いトレーニングですし、各科からのヘルプに応えられるのはとてもやりがいがあります。 X |
1st call当番![]() ◇1st call当番![]() 1st call当番は、入院患者さんに生じたAKIや電解質異常などに関する、各科からの電話コンサルトに最初に対応する重要な業務です。様々の背景を有した患者さんに生じた問題に対し、原因究明や適切な対処を行うのは大変ですが、上級医にいつでも相談できる環境のため安心です。そのような経験は非常に良いトレーニングですし、各科からのヘルプに応えられるのはとてもやりがいがあります。 X |
科内カンファレンスのご紹介
当科は、腎臓病・腎不全の診断治療に加え、血液浄化療法の施行、他科からのコンサルテーションなどさまざまな業務があります。チーム医療の中でそれらを安全確実に遂行するため、情報を科内で共有する目的のさまざまなカンファレンスを行っております。
病棟回診カンファレンス(毎週月曜午後)
透析カンファレンス(毎週木曜昼)
透析カンファレンスは、毎週木曜日11時半から人工腎臓部にて行っています。当院の性格上、他科入院の透析患者さんが非常に多く、周術期や急性期疾患など状態が日々変化する状況で血液透析を施行しておりますので、入院主科との緊密な連携が不可欠です。そのため、多忙な主科担当医にご協力いただいて積極的にカンファレンスにご参加いただき、入院透析患者さんの病態評価や透析治療方針についてディスカッションを行っております。当院の腹膜透析患者さんに関しては、2ヶ月に1度、腹膜透析カンファレンスも行っております。
また、ICUやCCUなどに入院中の重症患者さんに対する持続式血液濾過透析(CHDF)についても、担当主科の先生方と協力する形で関わっております。毎朝8時半より当科チームにてICUやCCUの回診を行い、CHDFの状況を適宜確認し必要に応じて介入を行っています。

病理カンファレンス(毎週木曜夕)
お問い合わせ
当科では初期・後期研修、専門医の取得、大学院入学などあらゆる段階での進路相談に柔軟に対応し、情報提供致します。随時、見学や相談も受け入れていますので、ご興味をお持ちの方はお気軽に下記までご連絡ください。
京都大学大学院医学研究科 腎臓内科学教授副室:kidney2011@kuhp.kyoto-u.ac.jp